エシカルファッションの問題点と今後の展望


エシカルファッションとは「倫理観あるファッション」という意味です。人や環境に配慮したファッション、と言い換えてもよいでしょう。確かに素晴らしいスタンスなのですが、いくつかの問題点があることもまた事実です。 一つめの問題点としてあげられるのは、エシカルファッションという言葉が普及する中で、その言葉を利用してひと儲けしようとする個人や団体が現れる可能性です。つまり、実際にはエシカルでないのに、エシカルファッションというマーケティング用語を使用した商品が市場に現れることも考えられるのです。 二つめの問題点としては、ファッション業界というものはとにかく「かわいい」「かっこいい」ものでなければ売れない業界だという現実があげられます。その点で優れた商品を提供できなければ、エシカルうんぬんの前にビジネスとして成立しないのです。エシカルだけでは売れない、ということです。逆に、エシカルであろうとなかろうと、品物自体が良ければ購入されます。つまり、エシカルファッションを普及させるためには、エシカルを主なキーワードにするのではなく、とにかく良い品物を提供することが大切なのです。 三つめの問題点は、多数派の優先順位では、まず自分がおしゃれに見えること、そして財布にやさしいこと、それらが不動の上位を占めるという現実です。それがエシカルファッションならさらに良い、というのが正直なところかもしれません。この多数派にアプローチできなければエシカルファッションを定着させるのは難しいでしょう。あるファッションショーでの「最も重要なのはデザインであり、次に重要なのは価格とフィットであり、最後にくるのがエシカルである」という言葉が現実なのです。 これらの問題点を内包しているとはいえ、今後はエシカルファッションの業界団体のようなものが設立されるなど、認知度や市場性の向上に向けた動きが活発化することも予想されます。
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